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2006年7月 9日 (日)

HDRI

このところ、プリント作りにいそしんでいるが、数ヶ月前までは、今回の作品撮りのコンセプトのひとつであるHDR(ハイ・ダイナミックレンジ)を応用した画像データ作りに悩んでいた。

HDRは、現実世界のダイナミックレンジを完全に再現しようとする試みで、32bitで保存される記録形式の総称である。

現実世界のダイナミックレンジ(明暗比)は広大で、一般的なカメラやモニターやプリンターの再現域では、到底およばない。とくに安手の液晶モニターなどは、8bit(1:255)の明暗比の再現さえおぼつかないのが現実である。デジタル画像を扱う人は、この狭いダイナミックレンジの中に自分が表現したい要素を詰め込むのに苦労している。

思えば、フォトショップがCS2にアップデートされた際、「HDRに統合」という、聞き慣れないコマンドが追加されていた。もともとCGや映画の分野での必要から開発されたHDRが、一般的な写真にも応用される時代となった。

わたしは、HDRを作成してみることにした。HDRは広大なダイナミックレンジを記録できるが、それを撮るカメラは12bit RAWでしかなく、現像してやっと16bitTIFFだ。そこで、HDR作成には複数枚の露出ブラケットが必要となる。

撮影しようとする光景のハイエストライト(最明部)からディープシャドウ(最暗部)まで、適正に再現されるよう、段階的にシャッタースピードを変えて撮り、素材としなければならない。

しかし、やたら時間のかかる自動処理の末、吐き出された32bit画像というのは、CG風の塗り絵みたいな酷い画像だった。しかし、考えてみればしかたない。もともとそれは、CG素材を作るためのツールなのだから。

32bit画像をプリントしたりwebで公開したりするためには、これに適切なパラメーターでトーンマッピングを施して、8bitに圧縮しなければならない。しかし、なぜ、せっかくのHDRを圧縮(切り出し)しなければならないのか?

それは、HDRというものは、それに対応したデバイスでない限り、真に視覚化できないもので、通常私たちがモニターできるHDRは、(HDR)のようなものでしかないというが事実だからだ。

ややコントラストを強めたトーンマッピングを施してみると、これはこれで、なかなかおもしろいものだった。しかし、そのHDR効果は画一的な印象を与えるもので、誰がやっても同じように感じた。

わたしは、こういうものは好まない。とはいえ、いま流行の逆ティルトの次のトレンドとして、このHDRが流行しそうな気配だ。

つづく。
060709

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