ズマールの改造
Summar f=5cm 1:2

ライツ初のF2の標準レンズです。ガウスタイプのノーコーティングレンズであり、状態の良い物は少ないこともあってその解放描写は非常に甘く、ゆえに不人気で、もっとも安く手に入るライカレンズです。手持ちのバルナックライカに取り付けていたこの個体は、1936年頃の製造でした。
手元にエプソンR-D1がない今、これをデジタル一眼レフに取り付けようという話しなんですが、Lマウントなので、付けようと思えばアダプターですぐに付けられます。しかも、沈胴レンズなので、沈胴部を沈めていくと無限位置が出るはず、とおもいきや、沈胴部後端の出っ張り(バヨネット部)が邪魔で、少ししか沈胴できません。
それでは無限遠は出ず、マクロ専用となってしまいます。そこで今回、旋盤の出番です。
まずは、バレル(沈胴部)後端横の一本のイモネジを外します。そしてバヨネット部をゴム板で押さえてまわせば外れますので、バレル部が引っこ抜けます。

左がバヨネット、真ん中がヘリコイド、右がバレル(沈胴部)。
このレンズは白くクモっていたので、清掃のため分解してみましょう。

矢印のイモネジを外して、前枠を廻すと、いちばん前の玉が簡単に外れます。
レンズ後群は、バレル部のイモネジ三本を外すと、ズルッと抜けます。

前玉を外したバレル部から絞り機構が覗いています。おもに絞りの前後のレンズ面がクモっていましたが、拭くと綺麗になりました。真ん中がレンズ後群ですが、バヨネットを外しただけではミラーとぶつかるため、旋盤で加工します。
レンズ後群の枠の後端を限界近くまで削り込みます。これは掟破りなので、まねしないように。

切削油をあまり使えないので、超硬チップで少しずつ削ります。
うーん、綺麗(笑)。
これは沈胴状態ですが、これで無限遠位置です。しかし、限界まで削り込んでも1Ds2では無限遠ではミラーに当たってしまうようです(泣)。ですが、ポラ・ホルガに付属していた、ピント位置を後退させるアダプターを使えば、1D系でも大丈夫だと思います。

ピントはヘリコイドと沈胴部を前後させて行います。M42-EOSアダプターを使うには、M39-M42というアダプターも必要です。
やはりレンジファインダー用のガウスタイプではバックフォーカスが短かすぎるようですが、KissDなどミラーが小さいものなら無限遠もばっちりOKでした。
作例は少々お待ちを。
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コメント
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スゴーーーーーッイ(*゜ロ゜)ノ!!!
安いとはいえ年代物のライカレンズを惜しみもなく
しかも今回は旋盤で削り加工するとは……。
m(_ _;)mおみそれしました。
作例を楽しみにしています(≧∇≦)b
投稿: BM500 | 2007年7月13日 (金) 19時40分
古くてくせのあるレンズ,魅力的ですね。
レンズのことにあまり詳しくないのですが
安くて味のあるレンズを探して撮りたい衝動に駆られています。
EOSにアダプターで簡単に着けられて味のあるやつを・・・と考えています。M42かライカRあたりでしょうか。
さて,ご報告。銀塩を処分して買いました。
EOS-1DsMarkⅡ。名古屋のコメ兵で中古購入です。新品5Dと中古1Ds2で散々迷いました。かなりの追い金を必要としましたが,後悔はありません。使った感じは,1vと変わらないかそれ以上の満足感です。
追金分を2年ローンで組んでしまったので,がんばって2年ガシガシ使おうと思います。そして,2年後に1DsMarkⅢという予定・・・です。
アドバイスありがとうございました。
投稿: takami | 2007年7月14日 (土) 22時16分
BM500さん
ズマールは、これまで何本も試しましたが、一本一本描写が違います。一眼レフに装着すると、その実像が見えますから、ファインダーを覗いているだけでも楽しいです。
takamiさん
1Ds2の中古の出物があったんですね。さすが天下のコメ兵です。心配は、総シャッター数ですが、外観が綺麗なら、そんなにいってないはずです。私の1Ds2はたったの2500ショットでした。ショット数は、Exif Readerというソフトでわかります。http://www.rysys.co.jp/exifreader/jp/download.html
アダプターはいろいろありますが、APS-C機と違ってミラーと干渉しやすいので気をつけてください。ライカRの広角系は、ダメなものが多かったはずです。おすすめはやはりヤシカCONTAXですが、いまだに高価ですね。
概ね安心して使えて、アダプター自体も安いのはM42ですね。最近はROM付きのものも出回っていますから、それだとフォーカスエイドも可能です。
わたしは、安いタクマーやニッコールを付けて遊んでいます。このあいだ、アンジェニュー35mmf2.5のM42マウントの格安品を見つけたのですが、買うことはできませんでした。美しいデザインと独特の描写のレンズでした。
投稿: なかひがし | 2007年7月15日 (日) 01時04分
Exifで調べてみました。どこで見るのかググってみたのですが合っているでしょうか。
Unknown (0093)3,14 : 28,0,7776,0,0,0,0,0,3,0,0,0,0,0
これだと8000ショット近いですね。
けっこういってます。外観は本当にきれいなんですが・・・。
アンジェニュー35mmf2.5のM42マウント
ああ魅力的な響きです。探してみます。
名古屋にはないかな~。
投稿: takami | 2007年7月15日 (日) 02時56分
takamiさん
7776ショットですね。
これはプロ機としては、ほとんど使っていないに等しいですよ。慣らしがおわって、メカダストが出にくくなってくるころですね。ラッキーでしたね。
連射機の1D系の中古だと5万6万はざらにいってますよ。1Dsはスタジオや風景用途なので、意外にシャッター数はいかないかもしれません。耐久性は10万以上と聞いています。
アンジェニューは、昔はそんなに高くなかったんですけどね、ボケ玉ですから。エキザクタマウントだとよくみつかるのですが、エキザクターEOSアダプターだと無限遠がわずかにずれるらしいですね。
わたしの最近のお気に入りは、1500円で買って自分で修理したニッコールSC・オート50mmf1.4です。
投稿: なかひがし | 2007年7月15日 (日) 11時06分
お元気ですか?例のDsの上の二眼レフの件どうなったんでしょうか?気になっているのですが?(笑)
質問。このライカのレンズ削った後のペイントは何を塗ったのですか?
最近古いシャナイダ-(4x5)のレンズ買ったのですが後玉の外側が錆びていたのでペ-パ-で削って黒く塗ろうと思っていたものでよかったら教えてくださいませ。
投稿: masazumi | 2007年7月16日 (月) 13時34分
masazumiさん
例のローライデジは、もう手元にありません。ほんの短期滞在でした。
ズマールのレンズは、押さえ金具の部分を削っただけです。ペイントではなく黒染め剤で染めています。
レンズなどに使うつや消しペイントは、企業秘密なので売っていません。塗料にいろいろ混ぜ物をしているようです。
ふつうに筆塗りでつや消し効果が高いのは、模型用の水性のつや消し黒と思いますが、耐久性がありません。油性ならば、フラットベースを加えてみてください。
投稿: なかひがし | 2007年7月17日 (火) 00時08分
わかりました。めんどうなので油性マジックで塗ってしまいました。マァいいか。
投稿: masazumi | 2007年7月17日 (火) 00時36分
始めまして。分解清掃挑戦中のかめちです。素晴らしいブログですね。赤い矢印のいもネジですが、当方のものは舐めていました・・・・涙
絞り機構上の塊までは外れるんですが、最前玉すぐ後ろのくもりを取るには、やはりいもネジなんでしょうか。
良ければ教えてください。
投稿: かめち | 2011年3月16日 (水) 19時45分
かめちさん、はじめまして。
残念ながら、前玉は、銘盤のイモネジを外さないと分解できません。
舐めたイモネジは外せない場合が多いですが、やり方としては、まずネジの頭にシンナーをたっぷり垂らして、一晩くらいは浸透させることです。ただし、レンズにシンナーがまわるとダメなので、ごく少量を何度か継ぎ足しながら、乾かないようにやります。尚、CRCやオイルなどはダメです。
ネジをまわすときは、ドライバーの刃先をダイアモンドヤスリなどで鋭利に研いでおいて、ネジすべり止め材なども併用し、わずかに残ったネジ山に対して強く「押し回し」します。コツは、まわす力より押す力を優先することです。
これでだめなら、この先はかなり高度な対策しか残されていません。一般には難しいです。
がんばってください。
投稿: なかひがし | 2011年3月16日 (水) 21時23分