オールドレンズ

2008年2月20日 (水)

謎のBEROGON 35mm f/3.5

中古カメラ屋でジャンクとして売っていたM42マウントの謎のレンズです。
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以前からコンパクトで格好いい35mmくらいの一眼レフ用広角レンズを探していました。そういうレンズは往年のエキザクタマウントやM42マウントで見つかるのですが、結構な値段ですし、アダプターでEOSに装着すると後端がミラーに当たってしまうことが多いのです。

カメラ屋でペンタックスSPに装着してみて確かめたのですが、回転式のプリセット絞りは使いにくいし、ヘリコイドはガタガタで無限遠さえ出ない状況でしたが、修理は可能と判断してもって帰りました。
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結論から言うと、M42はM42でもマウントを選ぶものだったようで、手持ちのM42/EOSアダプターのうちの片方が使えました。M42の挿入口に段があるタイプはだめなようです。ヘリコイドは分解・清掃してグリスアップすると見違えるようになりました。Lens made in W-Germanyとあります。

しかし、やはり問題はありました。無限位置にするとミラーが完全に当たるのです。しかし安物なのでためらわずヤスリがけをして色を塗りました。
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部屋で撮ってみたかぎり、写りはイマイチなようです。週末に外に持ち出してみます。

2007年12月 7日 (金)

1DsMarkⅢ

最もお気に入りのカメラとレンズの組み合わせです。
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旧エルマーで明石の天文台の展望台から俯瞰。JPEG撮って出しです。
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80年前の高性能レンズです。
絞りはいくつだったか忘れてしまいました。周辺はすこし流れていますが、かなりの解像力があります。しかし、2100万画素を生かしきれているとは言えないでしょう。現代の高性能レンズを使ってRAWから現像すれば、もしかすると墓石の文字が読めたりするかもしれません。

2007年8月31日 (金)

旧エルマー試し撮りなど

木曜日は、午後から休みをもらって、キヤノンサービスでカメラのセンサークリーニング。
クリーニングが終わるまで、大阪ニコンサロンで渡邉博史写真展「I See Angels Every Day. 私は毎日、天使を見ている。」をみてきました。

エクアドルのキリスト教系精神病施設を取材したもので、ストレートなモノクロポートレートが中心ですが、心が引き込まれてしまいそうなうつくしい作品世界でした。ウォームトーンの印画紙に適正に焼かれたプリントは、浅いピントと立体感が大判写真のごときテクスチュアを生み出しているので、不思議に思って、会場におられた作家本人にたずねたところ、ハッセル203FEにプラナー110mm f2という組み合わせだそうで納得。会期は9/4 (火)までです。必見です。

さて、クリーニングの終わった1Ds2に旧エルマーを装着して、地下街のポスターを絞り開放で複写。
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これはたぶん、馬頭観音でしょう。

そのあとは、中古カメラ屋をまわってから、映画「ベクシル2077日本鎖国」をみました。これはもう、アニメとかCGとか実写とかいう境界を超えた、みたこともない映像で、おおいに刺激を受けました。とくにスラムの描写は圧巻です。この映画の評判はあまりよいものではありませんが、見る価値は絶対あります。

映画の帰りにちょこっと撮影。
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いずれもISO800、絞り開放です。JPG撮影ですが、フォトショップですこしレタッチしました。

2007年8月28日 (火)

軍用エルマー

これは、一見普通のエルマー50mm f3.5レンズです。

ナンバーは593XXXです。資料によると1943〜1944年製造とありますから、ドイツの敗色が濃厚となりつつあり、逼迫した状況でつくられた製品と思われます。
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これを店頭で見かけたときは、値段の割には美品だったので手にとってみたのですが、各パーツの年代がちぐはぐに見えて怪しい印象でした。それでも購入したのは、安かったのと、「W.H.」という妙な刻印が打たれていたからでした。

アメリカから輸入された中古ライカなどには個人や会社の名前やイニシャルが刻まれたものをよく見かけます。なかには、鉄筆でへたくそに書かれたものもあって、それらは通常、傷とみなされますので相場よりはかなり安く売られています。

例によって前玉のあたりを見てみましょう。ノーコーティングのいわゆる新エルマーであることがわかります。
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この個体のレンズ銘板(ハチマキ部分)の仕上げは、しっとりとした梨地です。

よくみかける戦前タイプは、バレルの根元の被写界深度スケールのところのみが梨地仕上げで、その他はやや艶の残るヘアライン仕上げです。戦中タイプの詳細はわかりませんが、戦時中のイメージからすると、この銘板(ハチマキ部分)の仕上げの美しさが妙に目立ちます。絞りの目盛りは大陸式のままですが、まるで戦後のパーツとミックスされているかのようです。わたしも最初そのことに躊躇しました。

しっとりした半つや消しの梨地仕上げは、クロームメッキ技術の進歩を示すものです。品質が低下した戦中戦後の一時期をのぞけば、初期のものとくらべて格段の仕上がりをみせるようになっていきます。ライカボディはもちろん、レンズにも多用されるようになり、シンプルな回転ヘリコイドのエルマー50mmの最終型である、いわゆる赤エルマー(レッドスケールエルマー)などは、たいへん美しい仕上がりをみせています。

焦点距離区分は6番、51.3mmです。
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各部、細かいところをみると、ほんの少しですが仕上げがわるいような印象を受けます。

被写界深度スケールの横に刻印があります。
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端正な字体でW.H.と打たれています。

では、「W.H.」について考察してみましょう。W.H.は、Wehrmacht Heer、すなわちドイツ国防軍所有物ということになります。

戦前から世界各国の軍隊で使用されていたライカですが、第二次世界大戦がはじまると、軍需物資扱いとなり、数多くのライカが陸海空ドイツ軍や同盟国の軍隊向けに製造されました。なかでも代表的なものがLeica Ⅲcにベアリングが組み込まれた耐寒仕様で、グレーで塗装され、製造番号の後ろにKの刻印があります。

グレー以外にも黒塗りや通常のクローム仕上げのものも使用されていますが、いずれも軍所有であることを示す刻印が打たれていることが特徴でした。しかし、数多くのバリエーションがあるため、後につくられるようになったフェイクとの真贋の区別をわかりにくくしています。

ほんの一例として、有名なドイツ空軍仕様は、カメラの背面にLuftwaffen-Eigentum、軍艦部にFLNo.XXXXXなどと刻印されています。海軍で使用されたライカは、その現存数は非常に少ないものの、軍艦部に鷹のロゴといった派手な刻印のものがみられます。ドイツ陸軍(国防軍)仕様は、軍艦部にW.H.(Wehrmacht Heer)やHeerなどと刻印されているものがあります。また、イタリア軍仕様では、AERONAUTICA MILITAREと刻印してあります。

レンズについても、ボディと同様の刻印が打たれたレンズが組み合わされていたようです。

webや手持ちの資料をあたってみたところ、同じ字体でW.H.が刻印されているエルマーを何件か確認することができました。ただし、それらは私の手持ちのものとは反対側に打たれています。
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それらのエルマーのたたずまいを観察すると、やはり私のエルマーとそっくりです。どれもやや目立つ梨地クロームのレンズ銘板(ハチマキ)がついているように見えます。その当時から、こういう仕上げに変わっていったのかもしれません。刻印位置も、いろいろとバリエーションがあると思われます。

うん、まあ、これは本物のHeerのエルマーでしょう。そうしときましょう。すごいラッキーでした。

あえて、初期のてかてかのクローム仕上げ(シャイニークローム)のLeica DⅢに装着してみました。
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ライカの神様に感謝。

2007年8月24日 (金)

旧エルマーの改造

ライツZOOXY(ヘリコイドフォーカシングマウント)は、エルマー50mmをマウントして近接専用レンズとして使用するアクセサリーです。
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相当にレアな、というか、一般のライカファンには興味のないアクセサリーです。

こういうふうに、エルマーのバレルの爪で直接装着します。
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ほんとは、エルマーのヘリコイドを外す必要はありません。ZOOXYは大きめのヘリコイドなので、沈胴させた状態で装着できるようになっています。

L39-M42アダプターとM42-EOSアダプターで、D60に取り付けてみました。
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このままでは近接しかつかえません。

無限遠を探るため、エレメントを取り出し、テープを巻いて装着してみました。
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無限遠でもレンズ後端は全然OKでした。ちなみのこのエルマーは焦点距離48.6mmの短銅鏡なので、当然ダメかなと思っていましたので意外でした。

そうなると、あとは簡単です。
得意の積層ABS板でスペーサーをつくり、旋盤で仕上げたら、ヘリコイドの穴にぴったりと挿入できました。
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そのままでは絞り値が読めませんので、エルマーのレンズ銘板部分をデジカメで複写して印刷したものをヘリコイドの内側に貼付けました。エルマー本体も、ZOOXYも、まったく無加工です。

これで無限遠から30cmくらいまで寄ることができます。重いのが難点ですが。

作例は、例によって後日です。

2007年8月21日 (火)

デジ・ズマールと直島の週末

先週末、直島のベネッセ・ハウスにいってきました。

1Ds2には、ほとんどズマールつけっぱなしでした。絞りは常に開け気味にして。
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以下、すべてレタッチなしの撮って出しです。
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とても良い夏休みでした。

泊まった部屋のベランダ下が中庭になっていて、杉本博司の作品がおいてあったりして感激でした。ホテル内はもちろん、島中が現代アートだらけでした。
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2007年8月15日 (水)

旧エルマー(2)

さて、旧エルマーの見分け方です。

ここに2本のエルマーがありますが、いわゆる、ニッケルのショートエルマーですが、どちらが旧エルマーでしょうか?
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答えは、2本とも旧エルマーですね、たぶん。
左側は、以前手に入れたもので、銘板にはf3.5 5cmと表記されています。右側は、今回手に入れたものでf3.5 50mmと表記されていますが、どちらにも製造番号がありません。A型からの改装品なら、ないのがあたりまえだからです。したがって製造番号が打たれているものは、旧エルマーでありません。

外観から、根拠となる部分はこの点です。今回手に入れた50mm表記のもののフィルターネジと前玉のエレメント枠をみてください。
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フィルターネジが非常に細かいピッチであるのがわかります。前玉がやや小ぶりで屈曲が強く、エレメント枠内にはネジが切られていません。

ヘリコイドのインフィニティストッパーの裏にはレンズの焦点距離区分を示す番号が振られていますが、A型から改装されたエルマーは、この数字が0、1、3のいずれかとなります。これは0番が打たれています。
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初期のエルマーは後のものより焦点距離が短く、3が48.6mm、1が49.6mm、0が50.5mmです。

フィルターネジが細ピッチであることが誰にでもわかるポイントだと思います。では、荒いピッチのものは新エルマーかというとそうも言えません。

私のもう一本のエルマーを見てみましょう。通常の荒いフィルターネジのピッチですが、前玉のたたずまいは旧エルマーそのものです。
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旧エルマーが新エルマーに切り替わるのと同じ頃、フィルターネジのピッチが変わっています。どちらが先かわかりませんが、当時の生産方式から考えると、新しい規格と古い規格が入り交じっていたとしても不思議ではありません。

ちなみに焦点距離区分は3番です。
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先日買ったほうの、焦点距離区分0番のエルマーを分解してみました。
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左から、銘板(ハチマキ)、絞りリング、前玉エレメント、絞りユニット、中・後玉エレメント、バレル、ヘリコイド(オス)、ヘリコイド(メス)これ以外にも、後部には大層な遮光リングが入っていました。ヘリコイドの脱落防止ピンは失われています。

荒フィルターピッチ焦点距離3番のエレメント(左)と、細フィルターピッチ焦点距離0番のエレメント(右)を並べてみました。
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フィルターネジのピッチと、絞りリングの形が違います。古い形式と思われる0番(右)の絞りリングは短く、エレメントにねじ込む方式です。この違い以外には、基本的には同じですが、工作上の公差が大きく、部品の互換性はほとんどありません。

0番のエレメント内。中玉が見えますが、これ以上は緩めることができず、分解できませんでした。しかし、このレンズにはもう一つの可能性があります。
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このエレメントの最後部には、二枚一群のレンズが収まっています。これがもし、二枚合わせではなく三枚合わせだったら、それがエルマックスなんです。

部屋を暗くして、レーザー光を当てて反射をみたり、いろいろ試してみましたが、わかりません。
しかし、エルマックスである可能性のないもう一本の旧エルマーにレーザーをあててみると、ほぼ同じ具合にひかりましたから、まあ、エルマックスである可能性はほとんどないでしょう。だいたい、そんなものに当たったら、死んでしまいます。

桁違いの儲けになるエルマックスが細ピッチのエルマーに潜んでいるのは、以前から知られたことですから、もはや世界中のカメラブローカーに掘られ尽くしているんでしょうね。しかし、こういう宝探しは楽しいですね。あ、件の店のもう一本のニッケルエルマーですが、これも荒いフィルターピッチながら旧エルマーと思われます。

旧エルマー入りの交換レンズは、大阪方面ではほとんどノーマークです。ほとんどのカメラ屋さんもその存在を知りません。東京方面だと需要があるのか、かつてはかなりの値段がついたと聞いています。現在はどうなのでしょうか。

肝心の写りのほうですが、以前ライカで撮ったものがあったはずですが、捜しておきます。
それとも、やはりデジタル用に改造でしょうかね。まあ、さすがにこんどは非破壊でやりますけれど。

参考文献
中川一夫 ライカ物語 朝日ソノラマ
中川一夫 ライカの歴史 写真工業別冊  

2007年8月14日 (火)

旧エルマー(1)

マニアックな話しなので興味のない人は飛ばしてねー。

先日、梅田方面の中古カメラ店をパトロールしていると、いつもの店で2本の古びたニッケルエルマーをみつけた。値札をみると、相場よりは安かった。しかし、値札にはジャンクとかかれており、外観程度は悪かった。ジャンク品となると、こんな値段ではだれもショーケースから出してみせてくれといわないだろう。しかし、とりあえず2本のエルマーをみせてもらった。

さいわいレンズに傷はなく、いくつかの点をチェックして、その割高なジャンク品のうち1本を買って帰った。買ったのにはもちろん訳がある。

1925年に発売された最初のライカであるLEICA A型(Ⅰ型)は、当初はエルマックス(Elmax)50mm f3.5レンズがパーマネントに取り付けられていた。これは試作機の段階で取り付けられていたライツ・アナスチグマット(Leitz,Anas-tigmat)50mm f3.5のネーミングを変更したものであった。
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しかし、3群5枚で最後部レンズが3枚張り合わせという高コストのレンズは量産に適さなかった。そこで、当時ゲルツ社で開発された高屈折新種ガラスを用いて、ほぼ同じ性能を保ったまま3群4枚に改めたレンズが、現在もその名が引き継がれるエルマー(Elmar)50mm f3.5である。

ところが、1926年にゲルツ社がツアイス・イコンの傘下となり、ガラスの供給をうけることができなくなってしまった。そこでライツはガラスの供給元をイエナのショット社に変更し、エルマーレンズを量産することができた。

こうしてライカA型は、初期の段階でおなじ50mm f3.5ながら3タイプのレンズを持つこととなった。
一本目は、おそらく当時最高の光学性能を有していたと思われるライツ・アナスチグマット/エルマックス。アナスチグマットは、A型にも装着されていたことが確認されており、生産数は150台ほど、エルマックス付きが1500台ほどといわれている。超レアもので、エルマックス付きが一時期200万円ほどで売られているのを見たことがある。

二本目は、ゲルツの新種ガラスを用いたエルマー、旧エルマーと俗称される。旧エルマー付きは多くても15000台ほどといわれている。これもレアものだが、比較的数が多いので、今なら20万円もあれば買えるだろう。

三本目は、ショットのガラスに改め、量産されたエルマー。区別のため新エルマーと俗称される。

ここからまた、話しがややこしくなるが、ライツはその後レンズ交換式の新型ライカに発展するに際し、旧型ライカを新型に改装するサービスを実施した。もちろん有料だが、レンズ交換のできないA型は、かなりの数がC型やⅢ型などのレンズ交換式に改装されている。

やがて、A型ボディに固着されていた初期のエルマーレンズが、普通のエルマー50mm f3.5交換レンズとして中古市場に流通するようになっていった。巷にある大量のエルマー50mm f3.5のなかに、お宝レンズがまぎれ込むことになった。

エルマー50mm f3.5
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まぎれもなく、ゲルツガラス仕様の旧エルマーでした。5年ほど前なら20万くらいすることもあったそうですが、いまはどうなんでしょう。

2に続く。

2007年8月 4日 (土)

ズマールの改造(3)

念願のズマール改が完成。
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ライツ製のズームフード内にはワイドコンバージョンレンズを調整して組み込みこんである。その効果でバックフォーカスは約1.5mm延び、無限遠でもミラーに接触することはなくなった。画角は40mmくらいになっているので使い易い。

ちなみに、ワイコンを構成する2群のレンズの間隔を調整することによりバックフォーカスは変化することが判明した。ちょうどクラシックカメラの前玉回転によるフォーカシングのような理屈だった。また、フードを延ばすと、いわゆる「トンネル効果」でロモみたいな周辺落ちが発生する。

昨日、大阪日本橋で試写してみた。RAW撮りしたが、DPPでストレートに現像した。なので、撮って出しのJPGと同じです。手ぶれ、ピンぼけが多いけど許してね。
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絞りF3.2くらい。

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F2.8くらい。

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F3.2くらい。

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F3.2くらい。

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F2.2くらい。

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F2.8くらい。

絞りを開け気味にすると、ホルガやロモに似たテイストを味わえるが、ワイコン装着のためピントのキレはやや悪くなった。絞るとそれなりに端正な絵が得られるので良しとしよう。絞りリングは廻し易いようにABS板のノブをセメダインスーパーXでとりつけた。

期待通りの出来映えに満足したが、これがエルマーやヘクトールだとどうなのか、増々気になってしまう。どこかにジャンクや格安品はころがっていないでしょうか。

2007年8月 3日 (金)

ズマールの改造(2)

期待のズマール改は、1Ds2では無限遠が出ないというのでしばらく放置していたが、ふと、ある方法を思いついた。

コンパクトデジタルカメラなどのレンズ先に取り付けるワイコン(ワイドコンバ−ジョンレンズ)。その一部の製品は、装着すると、困ったことに後ピンになってしまう。後ピンだから、ヘリコイドをすこし繰り出してやらねばならない。つまりオーバーインフとなる。

オーバーインフということは、つまりレンズのバックフォ−カスが延びたことと同様となる。バックフォーカスが延びると、無限遠でも1Dsのミラーに当たらなくなるだろうし、ワイコン効果で収差がより顕著になっておもしろいだろう。

せっかくのズマールだから、かっこいいワイコンを作ってみよう。その材料は、ズマールと同時代のライツのFIKUS(ズームフード)。これも、ジャンク同然のものを買ってきて自分で修理したもの。
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ためしに、以前買った小型のワイコンをフード内部にはめてみたら、なんとかいけそうだった。しかし、この安物ワイコンは描写はダメダメなくせにバックフォーカスが狂うようなことはないので却下。

そこで使えそうなが、このデジホルガにつけていたワイコン。このワイコンはだいぶ前に買った物だが、とうにディスコンとなっており、メーカーさえわからない。レンズ構成は2群3枚で、描写はなかなか優秀であったが、その欠点はバックフォ−カスが狂うこと。つまり今回の目的にはぴったりだった。
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ズームフードの内筒の内径を測ると、39.5mm程度。そしてワイコンのレンズエレメントの外径を測ると、40mmちょうどだった。内筒の内径をわずかに広げたら、何とかなりそうだったので、旋盤のナカグリで広げてやった。
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分解したズームフード。
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左から、加工済みのフード内筒、ワイコンの後ろ玉、スペーサー、前玉。
スペーサーは自作したが、じつはこの厚みが重要な鍵となっていることに後から気付いた。

エレメントを挿入した内筒、後ろから。
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エレメントが脱落しないように、前玉の側面にセメダインを塗って固定してしまった。ほんとはリングをねじ込みたかったが、めんどうくさいので接着した。もう、分解できないかもしれない。
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レンズバレルとヘリコイドの間に、スペーサーをあつらえて、無限遠を調整し、とりあえず、D60に装着して試写。
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窓から外を撮ってみた。
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絞り解放。

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絞りF3.2

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絞りF6.3。

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絞りF12.5。

焦点距離は36〜38mmくらい。解放描写は期待通り(笑)周辺ダメダメだが、絞り込むとそれなりにまともな描写となる。絞りで表情を変えられるのが便利だ。もちろん、1Ds2でも無限遠はOK。何枚か試写して来たので、また後日アップします。

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